〜その2 パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン〜

現在、ディズニー映画のパイレーツ・オブ・ザ・カリビアン(以下カリブの海賊)を鑑賞中である。
今日はこの映画の感想を書くことにしよう。
今見てる最中に書いてるから、ちょっとまってね。



■海賊描写

ディズニー映画とあって、やはりいわゆる「伝説的な海賊のイメージ」から入るだろうことは想像していた。
そして当然、実際にはいなかったであろう「カッコイイ」海賊、ジャック・スパロウなる船長が登場している。現在序盤を鑑賞中。


でもそれはそれで好きだ。


実際の海賊ときたら、こんなカッコイイ衣装など身につけていなかった。
上は薄汚れたシャツ一枚、下は膝まであるかないかの破れたズボン、
そういった「浮浪者」のような服装で掠奪を働いたのが海賊だ。

でもやっぱり海賊映画としては、
黒い帽子、ピストル、オウム、義足、こういった服装こそが似つかわしい。
そして死を怖れない。


この死を怖れない、という点では、実際の海賊と同じだったらしい。
彼らの海賊への動機は、死んだほうがマシ、という生活環境から抜け出すための
唯一の手段として海の掠奪行を選んだ、というものだった。
パン一斤を盗んだだけで、子供ですら絞首刑になったこの時代、
海賊達にとって、絞首刑の恐怖などは歯止めにすらならなかった。


そして捕まって絞首刑になるときも、それまでの悪名にふさわしく、
絞首台の上で最後の見栄をきったという逸話が数多く残っている。



絹とビロードで派手の装った海賊死刑囚は、吊される前に金貨や真珠を群衆に
振りまいたりもした。
1583年に捕まったイギリスの海賊団のうち、首領3人を含む2人が
絞首刑となったが、処刑の目撃者は後に証言している。
「絞首刑台にのぼるとき、ウォラルはヴェネチア製の深紅のズボンをはき、
アトキンソンは金ボタンのついた紫の外套を身につけていた」


以前述べた、海賊バーソロミュー・ロバーツの当初からの手下の一人だった、
「ロード」シムスンは、城壁の外側に建てられた絞首台に導かれていく途中、
群衆の中に一人の女性を見つけた。

彼女はエリザベス・トレングロブといい、ロバーツがかつて拿捕した船の
乗客だった。


「俺はあの女と三度寝たぞ!!!」


彼は叫んだ。
「なのにいまあいつは俺が吊されるのを見に来ている」



■海賊町を襲う

今海賊が町を襲ってる。
あるいは、「海賊が町を襲うか?護衛兵もいて危険なのに」
と思うかもしれないが、海賊が沿岸の町を襲うのはよくあったことだ。

かの有名なヘンリー・モーガンは大都市パナマを攻略して巨万の富を得た。


しかしここでの海賊は、上で書いたのに反して、「充分薄汚い」。
上で書いたことは撤回しよう。



■死の島

どうやら伝説の船と伝説の島があるらしい。
いいなぁ、こういう話。
現代では通用しない。


海図も不十分で、未開の地が世界にはたっぷり。
人類が未だ世界を制覇していないこの時代だからこそ通用する。
この時代、当然パナマ諸島や西インド諸島など、小さい豆粒のような島のならぶ
土地は完全なる未開。
だからこそ通用する。


キャプテン・バルボッサとかいう船長が登場した。
きっと「海賊バルバロッサ」から名を取ったのだろう。
バルバロッサは地中海の海賊だがまぁよかろうw



■呪われた海賊

呪われた海賊登場。
月の光のもとでのみその正体を現すらしい。
主人公たちはその根城である死の島を目指す、、と。


遙か昔からある宝島物語の典型のようなストーリーだ。
でも嫌いではない。
ディズニーランドの「カリブの海賊」を体験した人なら、このストーリー展開は
嬉しいはずだし、そういうストーリーは何百年も昔から世界中にたっぷりある。


言ってみれば、「天空の城ラピュタ」もそうではないか。


まぁストーリーを語るのは無粋だからやめよう。
結論としては、
「昔からある海賊伝説モノ、ヒネリなどはないので名作とは言い難いが、
 子供向けの娯楽作品と考えれば、それなりに楽しめる」
といったところか。

今日はこのへんで。